
「ミニバスでシュートがリングまで届かない」
「遠くから打つと、フォームがぐちゃぐちゃになる」
小さい選手や、体の小さいミニバスの選手から、とても多い悩みです。
シュートが届かない選手を見ていると、腕や手首の力だけでボールを飛ばそうとしていることがほとんどです。
届かないのは力が足りないからではなく、体の使い方の問題です。
この記事では、小さい選手を専門に指導している僕が、ミニバスでシュートが届かない原因と、届くようになるための直し方・練習の順番をお伝えします。
ミニバスでシュートが届かない3つの原因

原因1:腕だけで投げている
届かない選手に一番多いのが、腕の力だけでボールを投げているパターンです。
腕だけで投げると、力が足りない分を「もっと強く投げよう」と補おうとして、フォームが崩れていきます。
原因2:手首の力で飛ばそうとしている
腕だけで届かない選手は、次に手首で「弾く」ように飛ばそうとします。
手首の力はその日の調子で変わりやすいので、入ったり入らなかったりが激しくなります。
原因3:ジャンプが使えていない
シュートを飛ばす力は、本来は下半身から来ます。
ところが届かない選手は、ジャンプが使えていないか、そもそもジャンプしていないことが多いです。
下半身の力がボールに伝わらないので、結局、腕や手首に頼ることになります。
届かない選手のシュートは、例えばこんな形になりがちです。
悪いシュートの例
注意:膝を曲げすぎるのも逆効果
「下半身を使おう」として、自分で膝を深く曲げすぎてしまう選手もいます。
自分で膝を曲げて打つと、最後は腕で押し出すことになります。
膝は「曲げる」のではなく、体の使い方の中で自然に「曲がる」のが理想です。
つまり、3つの原因はつながっています。
下半身が使えていないから、腕や手首で何とかしようとしているのです。
直し方:「踵どん」で打つ
僕が届かない選手にまずやってもらうのが、「踵(かかと)どん」で打つ練習です。
ステップ1:下半身だけで「踵どん」
- スタンスを斜めにする:右利きなら右足が少し前に出るように構えます
- つま先から踵へ重心を移す:斜めのスタンスのまま、つま先から踵へ力を伝えます
- 踵で「どん」:踵に重心を乗せて、「どん」と音がするくらい強く地面を踏みます
まずはボールを持たずに、「どん」がうまくできるまで繰り返します。
ステップ2:ボールの持ち方と「ディップ」
- ボールは「添える」のではなく「抱えるように」持つ:よく「反対の手は添えるだけ」と言われますが、添えるだけだとボールをうまく飛ばせません
- シュートを打つ手の肘に余裕ができる持ち方をします
- シュートを飛ばすときは、ボールを押す動作(ディップ)がとても大事です
ステップ3:ディップと「踵どん」を同時に
ディップでボールを押すのと同時に、つま先から踵へ「どん」。
これを何度も繰り返します。
上半身と下半身がつながると、自分で曲げなくても膝が自然と曲がるようになります。
そのタイミングで気持ちよくジャンプできたら成功です。
大事なのは、シュートをひたすら打つことではなく、先にこの「上半身と下半身がつながる感覚」を身につけることです。
腕や手首で飛ばすのではなく、下半身からの力でボールを運ぶ感覚をつかむことが目的です。
この感覚がつかめると、無理に力を入れなくても、ボールが自然とリングまで届くようになります。
実際の動きは、こちらの動画で見てください(「踵どん」の説明から再生されます)。
小さい選手のためのロングシュート打ち方講座
届くようになるまでの練習の順番

- ゴール下:まずは近い距離で、踵どんのフォームを体に覚えさせます
- 1歩ずつ下がる:同じフォームのまま、少しずつ距離を伸ばします
- 届くいちばん遠い位置:フォームを変えずに届く、いちばん遠い場所を見つけます。ここが今の選手の限界です
- フリースローライン:届くようになったら、フリースローの距離へ
練習のやり方は、こちらの動画で紹介しています。
練習法:ウォーミングアップのミドルシュート
距離を伸ばすときは、動作は一切変えずに、ディップでボールを押す強さだけを変えます。
こうすると、ミドルでも遠い位置でも、同じフォームのまま距離を調整できるようになります。
大事なのは、どの段階でも、フォームが崩れたら1歩戻ることです。
ミニバスの選手は、無理に3ポイントを打たなくていい
ミニバスの選手に伝えたいのは、無理にスリーポイントまで打たなくていいということです。
見てほしい基準は、「どこまで届くか」ではなく、「届くいちばん遠い位置で、フォームを変えずに打てるかどうか」です。
体が成長すれば、届く距離は自然と伸びていきます。
そのときに、正しいフォームのまま距離を伸ばせる選手と、崩れたフォームで無理やり届かせてきた選手とでは、大きな差がつきます。
やってはいけない練習
1. 届かないのに遠くから打ち続ける
届かない距離から何本も打つと、届かせようとして腕や手首に頼る癖がどんどん強くなります。
無理やり押し出すシュートは、ブロックの手にも当たりやすくなり、「練習では入るのに試合では届かない」原因にもなります。
届かないうちは、届く距離で正しいフォームを作るほうが先です。
2. 本数ばかり気にする
シュートの本数を打つことは大事です。
ただ、それ以上に大事なのは、フォームができているかどうかです。
崩れたフォームで100本打つと、崩れたフォームが体に染みつきます。
「今日は何本入ったか」だけでなく、「正しいフォームで打てたか」を見てあげてください。
シュートの前の「キャッチ」も大切
実は、届くシュートを打てるかどうかは、ボールを受ける(キャッチする)瞬間から始まっています。
キャッチの形が悪いと、そこからシュートの形に持っていくまでに時間がかかり、下半身の力をうまく使えません。
キャッチについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
ボールの受け方の記事を読む
シュートクリニックに参加した選手の声
実際に、シュートクリニックに参加してくれた選手の声です。
オンライン(Zoom)でシュートを指導している選手の声
大阪での出張指導で教えた選手で、今はZoomでシュートを見ています。
レッスン後に話したときの言葉です(話した言葉のまま載せています。
名前は伏せています)。
「遠くのシュートが結構入ってきて、で、その次の日の練習で、(中略)とにかく、まあ、シュートは、ほとんど入ってたなって。」
「次の日の練習の最後のゲームの時に、はい、もうなんかゾーンに入ってて全部決めるし、はい、なんか『〇〇どうしたん?』ってみんなが言うぐらい絶好調やってんな。」
届く体の使い方がわかると、練習だけでなく試合でも打てるようになっていきます。
大阪での出張指導の様子は、こちらの記事で紹介しています。
大阪での出張指導の記事を読む
自分のシュートをチェックしてみよう
「踵どん」で打てているか、腕や手首だけで投げていないか。
自分のシュートを動画に撮って、こちらのリールと見比べてチェックしてみてください。
撮った動画を見ても、いいシュートかどうか判断が難しいときは、個人レッスンで実際のフォームを見てアドバイスします。
まとめ
- ミニバスでシュートが届かない原因は、腕だけ・手首だけで投げていて、下半身(ジャンプ)が使えていないこと
- 直し方は、「踵どん」で打って、下半身から飛ばす感覚をつかむ
- 練習はゴール下から1歩ずつ。フォームが崩れたら1歩戻る
- ミニバスでは無理に3Pを打たない。届くいちばん遠い位置で、フォームを変えずに打てるかが基準
- 本数よりもフォーム
ロングシュートの打ち方については、こちらの記事も参考にしてください。
ロングシュートの記事を読む
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