
「試合の動画は撮っているけど、見ても何が悪いのかわからない」
「子どもと一緒に見ても、つい文句ばかり言ってしまう」
保護者の方や指導者の方から、よくいただく相談です。
試合動画は、ただ見るだけでは上手くなりません。
大事なのは、どこを見て、どう次につなげるかです。
この記事では、小さい選手を専門に指導している僕が、実際に試合分析をするときに見ているポイントと、メモの書き方、試合の目標の決め方をお伝えします。
試合動画を見るだけでは上手くならない理由
試合動画を見る時間が、ダメ出しの時間になっていないでしょうか。
映像を見れば、ミスは山ほど見つかります。
でも、ミスの瞬間ばかり見せていると、選手は動画を見るのが嫌いになります。
怒られる時間になってしまうからです。
それに、ミスの瞬間を見せても直りません。
本人も、ミスしたことは分かっているからです。
もう一つの理由は、チームの試合動画を見るときは、どうしてもチーム全体の話になることです。
試合分析を受けた選手の保護者の方からは、こんな感想をいただきました(原文のまま・お名前は伏せています)。
動画を見ながら、「これ、こんな個別のアドバイスが欲しかった!!」と感激していました笑
学校の先生はどうしても全体に関するアドバイスなので、〇〇個人にどうすればいいかを教えてくれるのは、とてもありがたいです
私も見ていてとてもわかりやすかったです
試合動画の撮り方のコツ
試合分析に使う動画は、コート全体が見えるように撮るのがおすすめです。
ボールを持っている選手だけを追いかけるのではなく、ボールを持っていない選手の動きも映るようにします。
逆に、分析に向かないのがハイライト動画(いいプレーやシュートの場面だけを切り取った動画)です。
試合分析で大事なのは、プレーの前後です。
- ミスをしたとき:その前に、走るコースが悪かったのか、ボールを見ていなかったのか
- 上手くいったとき:その前に、上手くいく準備ができていたのかどうか
ハイライト動画では、この「前後」が映っていません。
試合はできるだけ切らずに、そのまま撮っておいてください。
試合動画を見るときの4つのポイント

ポイント1:ミスの瞬間ではなく「数秒前」を見る
僕がチーム指導で試合動画を見せるとき、見せるのはミスした瞬間ではなく、その数秒前です。
いろいろなチームの映像を見てきて分かったのは、ミスの原因には共通点があるということです。
走らなかった。
ルーズボールが目の前にあるのに、追わなかった。
戻らなかった。
これは技術の話ではなく、プレーが始まる前の段階の話です。
だから動画を止めて、こう聞きます。
「この数秒前、何してた?」
「そこができてたら、何が変わってた?」
ここで大人が先に答えを言ってしまうと、その場では納得しますが残りません。
自分で「あ、走ってなかった」と気づいて、自分で「走ってたら、シュートまでいけてた」と言う。
この順番でないと、次の試合で出てきません。
ポイント2:良かったプレーも「OK」として残す
試合分析というと悪いところを探しがちですが、僕のメモには「OK」がたくさんあります。
できているプレーをはっきり言葉にしてあげると、選手は自信を持ってそのプレーを続けられます。
ポイント3:時間ごとにメモを書く
実際に、僕が試合動画を見て送ったメモの一部です。

動画の時間と一緒に書いておくと、選手があとから見返したときに、どの場面の話かすぐに分かります。
「ファウルになった」という結果だけでなく、なぜそうなったか(手が先行している、ボールウォッチをしている)まで書くのがポイントです。
ポイント4:試合の中での目標を決める
動画を見たあとは、次の試合で何を頑張るかを決めます。
全部を頑張ろうとすると、何もできずに終わってしまうからです。
試合分析を受けた選手の保護者の方から、こんなメッセージが届きました(原文のまま・お名前は伏せています)。
〇〇と話をして、
・ディフェンスはチームの中で一番頑張る
・片手でパスを出す
・シュートはスリーを打つ
というゲームの中での自分の目標を決めたようです。
目指す所が分かったら、自主練もスリーやミドルシュートの練習を重点的にするという目標が出来たので、鈴村さんに「どこに重きをおくか」という考え方を教えてもらえて良かったです
今までは闇雲に、「全てを頑張らないと」「結果を出さないと」と思って空回り、結果何もできずに終わる、ということが多かったような気がします
リング前で迷いまくっていたのは、自覚しているそうです目標がハッキリしたことで、また違う視点で頑張ってもらえたらと思います
日曜日にまた試合がありますので、試合前に、再度一緒に動画を見ようと思います
試合の目標が決まると、普段の自主練で何をやればいいかもはっきりします。
自主練のメニューについては、こちらの記事でまとめています。
ミニバスの自主練メニュー|家でできる練習と時間の目安、自主練しない子への親の関わり方
親子で試合動画を見るときに気をつけたいこと
- ダメ出しの時間にしない:ミスの瞬間を責めるのではなく、数秒前に何をしていたかを一緒に探す
- 答えを先に言わない:「この数秒前、何してた?」と質問で返す
- 良かったプレーも言葉にする:「ここはOKだったね」と伝える
- 試合の目標は少なく:頑張ることを2〜3個に絞る
- 試合の前にもう一度見る:決めた目標を思い出してから試合に臨む
試合分析を受けた保護者の方からは、こんな感想もいただきました(原文のまま・お名前は伏せています)。
恥ずかしいのですが、試合の動画を息子とゆっくり見るのが初めてだったので、私自身、楽しかったですしうれしかったです。
いつも、お母さん何も言わないで、、、と、話を聞いてくれませんが先生の話を聞いて納得した雰囲気でした。
今日も学校から帰ったら、お友達とワン・オー・ワンして、その後自主練習するみたいです。
親が言うと聞いてくれないことも、コーチから聞くと素直に受け止められることがあります。
保護者の方からは、こんな言葉もいただきました。
親子2人では気づけなかった視点に気づかせて頂き、本当に感謝しています
試合分析・オンライン指導を受けた保護者の方の声
試合分析やオンラインでの指導を受けた保護者の方から届いたメッセージです(原文のまま・お名前は伏せています)。
zoomでも我が子について個人的に
バスケIQありきの解説が大変勉強になり、
親子共に本当に感謝しています!
私自身も鈴村先生にお任せしようと信頼がありましたし、〇〇自身も先生が言われるみたいに私にはわからない気持ちが先生となら繋がったんだと思います
本当に先生の存在は心強いです!
ありがとうございました!自主練習がんばる?と、聞いたら「がんばるでぇ〜!」と、言っていました!
親だけのサポートだと、時々癇癪を起こしたりすることもあるので、やはりプロのコーチ指導の方がしっかり身に付くと期待しています。
子供がバスケ始めて以来、一生懸命やっています。人から見れば多少かもしれませんがヤル気が出た事も含め、上達していると思って、親として喜んでいます!
本当にありがとうございます!
試合分析を受けたい方へ
「動画を見ても、どこを見ればいいかわからない」という方は、試合動画を送っていただければ、僕が見てアドバイスします。
動画の時間ごとに、できているところと直すところをお伝えします。
チーム全体の試合を見て、チームの課題をお伝えすることもできます。
チームへの指導については、こちらの記事をご覧ください。
愛知県のバスケクリニック・外部コーチの頼み方の記事を読む
まとめ
- 試合動画は、ダメ出しの時間にすると逆効果
- 見るのはミスの瞬間ではなく、その数秒前
- 良かったプレーも「OK」として残す
- 撮影はコート全体が見えるように。ハイライト動画ではなく、プレーの前後が分かるように撮る
- メモは動画の時間ごとに、なぜそうなったかまで書く
- 次の試合で何を頑張るかを2〜3個に絞って決める


