
「今のってファウルじゃないの?」
「アンスポーツマンライクファウルって何が基準?」
試合を見ていると、判定について疑問に思う場面はたくさんあると思います。
実は今、バスケのルールが大きく変わるタイミングです。
2027年の新しい競技規則で、アンスポーツマンライクファウルがなくなり、2つのファウルに分かれます。
Bリーグでは、2026-27シーズンからすでにこの新ルールで試合が行われています。
この記事では、2027年の新ルールの中身、2026年度の判定基準の変更点、小さい選手に関係する判定のポイント、そして審判資格の取り方まで、JBA(日本バスケットボール協会)の公式資料をもとにまとめます。
2027年の新ルールはいつから?
JBAの発表では、2027年の競技規則の国内での適用時期は次のとおりです。
| 大会 | 適用時期 |
|---|---|
| Bリーグ・Wリーグ(トップリーグ) | プレシーズンマッチ:2026年9月1日から 公式試合:開幕から |
| 天皇杯・皇后杯(ファイナルラウンド) | 2027年1月開催分から |
| そのほかの国内の大会 | 2027年4月1日から |
つまり、Bリーグの試合ではもう新ルールで、中学・高校など一般の競技規則を使う大会は2027年4月からが目安になります。
Bリーグを見ていて「今の何?」と思った判定は、新ルールによるものかもしれません。
ミニバス(U12)について:ミニバスには一般とは別に「ミニバスケットボール競技規則」があります。
2027年の新ルールがミニバスにいつ・どこまで反映されるかは、2026年10月時点でJBAから詳しい発表を確認できていません。
ミニバスの試合では、所属する都道府県協会や大会からの案内も必ず確認してください。
とはいえ、ミニバスの選手も中学に上がれば新ルールでプレーすることになるので、今のうちに知っておいて損はありません。
アンスポーツマンライクファウルが2つに分かれる
新ルールで一番大きな変更がこれです。
これまでの「アンスポーツマンライクファウル(アンスポ)」がなくなり、「ディスラプティブファウル」と「フレグラントファウル」の2つに分かれます。

ディスラプティブファウル
フレグラントファウルほどではないけれど、ゲームの流れを妨げて相手に不利益を与える不当な接触です。
例えばこんなケースです。
- オフェンスの進行を止めるために、ボールにプレーせずに起こした不要な接触(オフェンスがショットの動作に入るまで)
- クォーターの終了間際に、ゲームクロックやショットクロックを止めるための不要な接触
- 速攻で、ゴールとの間にディフェンスがいない選手に、後ろや横から起こした不当な接触
罰則はフリースロー(ショット中でなければ2本)と、ファウルされたチームのスローインです。
チームファウルにも数えます。
ただし、退場の累積には数えません。
フレグラントファウル
パーソナルファウルやディスラプティブファウルの範囲を超える、スポーツマンシップに反する重い接触です。
- ボールの有無にかかわらず、正当なバスケットボールのプレーではない行為
- ケガをさせる、またはそのおそれのある、無謀・暴力的・危険な行為
- ボールや相手にプレーしようとする際の、過度に激しい接触
罰則はディスラプティブファウルと同じくフリースローとスローインです。
違うのは、2個で退場になることです。
テクニカルファウルも2種類に
テクニカルファウルも「カテゴリー1」と「カテゴリー2」に分かれます。
| 種類 | 主な例 | 退場の累積 |
|---|---|---|
| カテゴリー1 | 相手への挑発・侮辱、フェイク(ファウルをもらったふり)などスポーツマンシップに反する行為 | 数える |
| カテゴリー2 | ゲームの遅延、リングにぶら下がる行為など、ゲーム運営上の違反 | 数えない |
選手のテクニカルファウルは、どちらのカテゴリーでもチームファウルに数えます。
退場になるのは、カテゴリー1のテクニカルファウル2個、フレグラントファウル2個、またはその2つが1個ずつになったときです。
そのほかの主な変更点
- ドリブル:ドリブルを終えたあと、もう一度ドリブルできる条件が「ショットをする」「相手がボールに触れる」「パスやファンブルしたボールが他の選手に触れる」の3つに整理されました
- ユニフォーム:ソックスが見えていなければならない、という決まりがなくなりました
- インスタントリプレー:ゴールテンディングとバスケットインタフェアレンスは、試合中いつでも映像で確認できるようになりました
- コートのライン:境界線とコート内のラインを違う色にできるようになりました
シュート中のファウル(AOS)の基準がはっきりした
ここは小さい選手に直接関わるところです。
ファウルを受けたとき、それが「シュートの動作中(AOS:Act of Shooting)」かどうかで、もらえるフリースローの本数が変わります。
新ルールでは、AOSがいつ始まるかがはっきり決められました。
- ジャンプショット:肩とボールを上に動かし始めた時点から
- ドライブ:ボールをギャザーした(持った)時点から
- ボールを持った選手がフロントコートにいることが条件(例外はクォーターやショットクロックの終了間際の最後のプレーだけ)
- ファウルを受けたあとにパスをしたり、ゴールから離れる方向にボールを動かしたりした場合は、AOSとはみなされません
また、2026年度のJBAの判定基準(プレーコーリング・ガイドライン)では、次のような点も示されています。
- ファウルを受けて一瞬ボールが手から離れても、一連の動作でつかみ直してショットまでいけば、AOSは続く(決まれば得点+フリースロー1本)
- ファウルを受けたあとにパスをした場合は、AOSは終わる
- ショットのアップモーションやギャザーとほぼ同時のファウルは、AOSとして認める(ただしディフェンスの意図的なファウルと判断された場合は除く)
小さい選手は、大きい選手にドライブで当たられながらシュートにいく場面が多くなります。
ギャザーしてからは、当たられても最後までシュートをやり切る。
これがルールの上でも大事だということです。
2026年度、アンスポの基準が変わった
2027年の新ルールの前に、2026年度にもJBAの判定基準が調整されています。
トップリーグで先に使われていた基準を、国内全体のガイドラインに反映したものです。
- アンスポーツマンライクファウルの判定基準を、国際基準に合わせた
- これまでアンスポ(C3)とされていた多くのケースが、通常のパーソナルファウルになる
- ボールにプレーせずに相手を掴み続ける、抱え続ける、不必要に押す、ユニフォームを明らかに掴んで引っ張る、といった行為はアンスポ(C1)の対象
- 速攻を止めるためのアンスポ(C3)は、明らかに正しい守備の位置から外れて、掴んだり抱えたりして止める「不必要な接触」が対象
「速攻を止めたらアンスポ」と覚えている人も多いと思いますが、正当にボールにプレーしていればパーソナルファウル、というのが今の考え方です。
審判資格の取り方
保護者の方や指導者の方の中には、チームの試合で審判をする方も多いと思います。
バスケの審判には、JBA公認の審判ライセンスがあります。

はじめはE級から
最初に取るのはE級です。
- 対象:受講する年度の4月1日時点で満12歳以上(小学生は受講できません)
- 登録:TeamJBAへのメンバー登録(無料)。本人確認用の顔写真データが必要です
- 受講方法:JBA主催のeラーニング(ルールテストと講義)
- 費用:1,080円(一般・U18とも同じ)
中学生から取れるので、選手自身が審判を経験することもできます。
上の級への昇格
- D級・E級を持っている人は、同じ年度のうちに上の級(C級・D級)の講習会を受けられます
- 合格すれば、その年度のうちに昇格・登録ができます(登録料は今の級との差額。U18は不要)
- B級は年1回の開講です
- A級・S級は、ブロック・都道府県協会の審判委員会の推薦が必要です
どの大会でどの級が必要かは、都道府県の審判委員会や大会の主催者が決めます。
ルールを知ると、プレーが変わる
ルールを知ることは、審判のためだけではありません。
どこからがシュートの動作とみなされるのか。
どんな接触がファウルになるのか。
それを知っていると、ドライブでどこまで当たられても行けるのか、ディフェンスでどこまでなら体を当てられるのかが分かります。
体の大きさで勝てない小さい選手こそ、ルールを味方につけてほしいと思います。
※この記事は、2026年10月時点でJBAが公表している資料をもとにしています。
細かい判定や最新の情報は、JBA公式サイトの競技規則・ガイドラインでご確認ください。
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