どうも、小さいバスケ選手のコーチ、鈴村です。

今回は、小さい選手でも試合で決まるロングシュートの打ち方を解説します。

ロングシュートというと、筋力が必要だと思われがちです。
ですが、体の使い方次第で、小さい選手でも今すぐ飛ばせるようになります。

  • 筋力がなくてシュートが届かない
  • 身長が低いからか、力まかせに打ってしまう
  • フォームがダサいと言われる
  • ノーマークでもらったのに、ディフェンスが気になって打てない

こんな悩みがある小さい選手に向けた内容です。

「今のは打てただろ」と言われる本当の原因

試合中、3ポイントの位置でボールをもらってノーマーク。
打てるはずなのに、ディフェンスを意識して打てない。
そして監督や親から「今の間だったら打てただろ」と言われる。
よくある話です。

でも、そういう場面で問題なのは、その瞬間に打てたかどうかではありません。
そもそも、どんな打ち方でロングシュートを打っているかです。

届かせるのに精一杯の打ち方をしていれば、少しでもディフェンスが気になった瞬間に打てなくなります。
逆に、ロングシュートが得意な選手は、これから紹介することがほぼ徹底できています。

大事なのは「上半身と下半身の連動」

ロングシュートで大事なのは、上半身と下半身の連動です。
シュートの基本中の基本ですが、これができていない選手がとても多いです。

僕自身もこれを徹底していますし、個別にアドバイスしてきた選手で、これを教えて「ロングシュートが届かない」「入らない」という人は一人もいません。

「膝を曲げる」のではなく「膝が曲がる」

ここで一番伝えたいのは、膝を曲げるのではなく、膝が曲がる動作を上半身と下半身で作るということです。

「膝を曲げて打つのは当たり前」と思ったかもしれません。
でも意外と、「曲げる」と「曲がる」の違いが分かっていない選手が多いんです。

ボールを構えて、自分で膝を曲げてシュートを打つと、どうしても最後は腕で押し出すことになります。

  • 腕の力が必要になる
  • 何本もシューティングすると、途中で疲れてフォームがバラバラになる
  • 最悪の場合、膝を痛めてしまう

そうなると「シュートは筋力がないと飛ばせないんだ」と思い込んでしまいます。

図1 「膝を曲げる」と「膝が曲がる」の違い

図1 「膝を曲げる」と「膝が曲がる」の違い

膝が曲がる体の使い方ができると、何が変わるか

膝が曲がる体の使い方が分かれば、腕の力がなくてもボールが飛ぶようになります。
シュートに前向きに取り組めるようになり、シューティングが楽しくなって、シュート率も上がっていきます。

実際にこの方法を教えて、女子選手がワンハンドでロングシュートを打てるようになったこともあります。
ワンハンドのほうが気持ちよく打てて、黙々とシューティングをするようになった選手もたくさん見てきました。
その姿を見た指導者や保護者の方も驚かれます。

膝を曲げる打ち方だと、指先まで力が伝わらない

膝を曲げる打ち方では、なぜ届かないのかも分からず、届かせようとしてフォームがぐちゃぐちゃになります。
原因は、最後の指先まで力が伝わっていないからです。

肘から先の感覚が分かりづらく、フォロースルーにも力がいると思ってしまいます。
最初から上半身と下半身の連動を理解していれば、フォロースルーは調整するだけで、特別なテクニックは必要ありません。

上半身の使い方|ボールの持ち方とディップ

ガイドハンドは「添える」のではなく「抱える」

昔から、シュートを打つ手と反対の手(ガイドハンド)は「添えるだけ」と教わります。
でも、添えるだけだとボールをうまく飛ばせません。

ボールは抱えるように持ち、シューティングハンドの肘に余裕ができる持ち方をします。

ボールは抱えるように持つ

ボールは抱えるように持つ

シューティングハンドの肘に余裕を持たせる

シューティングハンドの肘に余裕を持たせる

ディップ=ボールを押す動作

シュートを飛ばすときに、とても重要なのがディップです。
ここで言うディップは、ボールを押す動作のことです。
この動作ができるかできないかで、大きな違いが出ます。

ディップ(ボールを押す動作)

ディップ(ボールを押す動作)

ディップができると、押したと同時に下半身も一緒に動くようになります。
自然な体の使い方になり、意識しなくても膝が自然に曲がるようになります。

一見、余分な動作に感じるかもしれません。
でもディップを入れたほうが、結果的にクイックでシュートを打てるようになります。

下半身の使い方|斜めのスタンスと「つま先からかかと」

スタンスは斜めに

下半身は、まずスタンスを作ることが大事です。
斜めになるようにして、右利きなら右足が前に出るようにします。

斜めのスタンス(右利きなら右足が前)

斜めのスタンス(右利きなら右足が前)

つま先からかかとへ、「ドン」となるまで

ここからが下半身の使い方で大事なところです。
斜めのスタンスのまま、つま先からかかとに力を伝える動きをしてみてください。

つま先からかかとに思い切り力を伝えて、「ドン」となるまでやってみます。

つま先からかかとへ力を伝えて「ドン」

つま先からかかとへ力を伝えて「ドン」

ディップと「ドン」を同時に

「ドン」がうまくできるようになったら、上半身の動きと組み合わせます。
ディップと同時に、つま先からかかとへ「ドン」。
これを何度も繰り返します。

そのタイミングで気持ちよくジャンプできたら成功です。
上半身と下半身が連動した、と分かるまで反復してください。

練習の順番|打つ前に「連動の感覚」

図2 届くようになるまでの練習の順番

図2 届くようになるまでの練習の順番

シュートをひたすら打つのではなく、まず感覚

シュートをひたすら打つのではなく、上半身と下半身が連動する感覚を身につける。
これだけで、シュートはしっかり飛ぶようになります。

理由は、届かないのに無理なフォームでシューティングをすると、悪いフォームの習慣だけがついてしまうからです。
届くようになってから本数をこなしていけば、何が悪かったのかにも気づきやすくなります。

近い位置から始めて、入ったら距離を伸ばす

届くようになったら、ポイントがひとつあります。
近い位置からシュート練習をしてください。

シュートが決まらない選手の多くは、最初から3ポイントのような遠い位置でシューティングしています。
すると「入った」「入らない」だけで調子を判断してしまい、距離を変えたらまったく入らない、ということが起きます。
シュートが上手い選手は、距離に関係なく決められます。

まずは近い位置で、連動できているかを確認します。
きれいに入ったら、次の位置へ。
最終的に3ポイントラインまで下がっていきます。

近い位置から始めて、入ったら距離を伸ばす

近い位置から始めて、入ったら距離を伸ばす

動作は一切変えず、押す強さだけ変える

距離を伸ばしていくときは、動作は一切変えないでください。
変えるのは、ディップで押す強さだけです。

3ポイントの位置でもミドルシュートの位置でも、動作は変えず、押す力だけを変える。
こうすることで、シュートの距離をちゃんと調整できるようになります。

試合でロングシュートが武器になる

無理やり押し出すと、ブロックが怖くなる

ロングシュートを打つときに力がいるからと、無理やり押し出して打っていると、ブロックの手に当たる可能性が高くなります。

すると「練習では届くのに、試合ではブロックが怖くて届かない」という状態になり、余計にフォームが悪くなっていきます。

体の使い方で届けば、あとは自分で調整できる

ちゃんとした体の使い方で届くようになれば、残りはシュートタッチの問題か、シュートを放つ位置の問題だけです。

ここまで来れば、試合の中で入らなくても自分で修正して、後半にはシュートタッチが戻ってくる、ということができるようになります。

体の使い方で届くロングシュート

体の使い方で届くロングシュート

ロングシュートをディフェンスが警戒してくれれば、そこからトリガーステップのようなドライブも活きてきます。

ロングシュートを警戒させて、ドライブにつなげる

ロングシュートを警戒させて、ドライブにつなげる

動画でも解説しています

実際の動きは、動画のほうが分かりやすいです。

よくある質問

Q. 筋力がないと、ロングシュートは届きませんか

A. 届きます。
届かない原因の多くは筋力ではなく、膝を自分で曲げて最後に腕で押し出す打ち方にあります。
ディップとつま先からかかとへの「ドン」を同時にできるようになると、腕の力に頼らずに飛ぶようになります。

Q. ガイドハンドは「添えるだけ」と教わりました

A. 添えるだけだと、ボールをうまく飛ばせません。
抱えるように持って、シューティングハンドの肘に余裕ができる形にしてください。

Q. 毎日3ポイントからたくさん打っています

A. 届かないまま本数を打つと、悪いフォームの習慣がついてしまいます。
まずは連動の感覚、次に近い位置から。
入るようになってから距離を伸ばしてください。

まとめ

ロングシュートが届かないのは、筋力が足りないからではありません。
膝を「曲げて」打っているからです。

  1. 上半身:ボールは添えずに抱える。ディップ(押す動作)を入れる
  2. 下半身:斜めのスタンスで、つま先からかかとへ「ドン」
  3. 連動:ディップと「ドン」を同時に。膝が自然に曲がる瞬間をつかむ
  4. 練習の順番:打つ前に感覚、次に近い位置から。動作は変えず、押す強さだけ変えて距離を伸ばす

この順番を守れば、小さい選手でもロングシュートを武器にできます。

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クリニックでの様子はこちらにまとめています。

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